倉敷道院のみんなへ~naka-pom徒然第4弾 学校の勉強の答えと仕事の答え
お疲れ様です。
本日はブログでは初めて(株)松本鉄工技術営業の立場を絡めます。
「営業職」なので客先とどんな仕事をするか、どんな予算でやるかが中核の仕事ですが、小さい会社なので営業部隊は全員仕事をサポートしてもらう協力会社さんとも社内の製作部隊とも日程や予算や人/物のやりくりを調整してます。
自分の場合、過去の経験も全部乗せする意味でちょっとした製品は自力設計もします。
倉敷道院の中高生のみんな、学校の勉強って、テストも授業も宿題も先生や教材会社が決めた問題に対して先生や教材会社の用意した答えにたどり着く繰り返しになってると思います。
学校卒業して就職した後も最初の内は問題も答えも上の人に用意してもらえる場合が多いです。
ただ経験積んでるうちに、それだけだとすぐ行き詰ります。
そう言いつつ、説明難しいのは機械設計だと図形+強度計算/方程式と言った高校までの数学の知識、お金の計算や人のやりくりなどは小学校の四則演算や割合、速度の知識など学校で習ったことをほぼそのまま当てはめちゃってたりもします。
言えることは、社会人が仕事でこう言った学校で習ったことをフル活用する場合、答えと問題を自分で決めちゃうんですよね。
我々メーカーだと数学が多いですしお金扱う人もそこはモロだったり、後はそっち系の人は法令とかについて答えと問題を自分で決めます。
あと学校だと問題を見て答えを導くのですが、仕事だと先に答えを決めてそこに対して問題を設定して解いていくようなイメージを自分は持ってます。
例えば、我々のお客様だと注文予定の機械を使って
・こんな大きさ/重さの材料(以下ワークと表現)を運びたいorこんな風に手を加えたい
というオーダーをしてきます。
これを実現するのが最終的な答えで、
・決められた設置場所にどの程度のサイズにしてどうやって据え付けようか
・どの程度のペースで装置を動かすか
というのがまず問題です。というか、この問題から
・この大きさになるから動作速度はこの程度
という答えが出ます。
次の問題は
・どの種類の動力(アクチュエーター:モーター/直動シリンダー/アーム型ロボット)を使うか
・どんなサイズが必要か
となり、答えを決める。
アクチュエーターは専門メーカーのカタログから選ぶので、それに対して今度は
・どの程度の部品や土台を作ればよいか
という問題。
これも問題作った時点でワーク/アクチュエーターの重量やスピードが分かっていて、オプションで準備する部品の材料が壊れる限度も何パターンか決まっているのでそこからどんな部品を作るか大きさや組み合わせ方を決めます。
単純な設計の考え方はこうなのですが、同じ能力があるものを買うのにお金がかかりすぎたり時間がかかりすぎたりって嫌ですよね。
お金や時間が無限に使えるなら壊れず使いやすい完璧な機械が作れて当然ですが、それはあり得ません。
だからこそ、ここまでに書いた設計をするのにはそこも考えないといけません。
安くて出来上がり早くて壊れにくくてメンテしやすいというのに絶対の正解もありません。
だからこそその答えは自分とお客様で協力して作り出します。
一緒に作った答えに向かって、現状を観察して問題を作り出し解いていく。
こうやってお客様に満足してもらって対価をいただくというのが仕事だったりするかなと思います。
長くなったので、naka-pom徒然第5弾に続きます。
そこでは道場の練習/少林寺拳法の練習体系への考え方と学校の勉強への向き合い方を提案したいです。